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なぜ出羽三山塔?(3) 大山とは [地域の歴史探訪]

平塚市の出羽三山塔についての伝承では、
干ばつの年に雨乞いを祈願して大山参詣したけれど、
かなわなかったので「最後の手段として出羽三山参拝を決行」したとのことでした。

この文章からすると、
大山にお参りすればたいていの祈願は成就すると思われていたようです。
遠くは東海地方からの参詣者もあったというくらいだし。

それでは、その大山について。

大山阿夫利神社(おおやまあふりじんじゃ)のHPには
御祭神や御由緒について詳しい説明があります。
http://www.afuri.or.jp/index.htm
以下は一部抜粋。
御祭神
 御主神大山祗大神(オオヤマツミノカミ)は、またの名を、大水上御祖神(オオミナカミノミオヤノカミ)とも、大水上神(オオミナカミノカミ)とも言い、神威炳焉(つまり、霊験あらたか、ということです)、生活の資源はもちろん、海運・漁獲・農産・商工業など、熱心に祈願すれば、成就しないことはありません。
 さらにまたの名を、酒解神(サカワケノカミ)と言い、酒造の祖神としてもあがめられています。 大山は、古来よりたびたび神意が現れ、天狗の来住する神山であるとも言われています。
 大雷神(オオイカツチノカミ)、高オカミノ神(タカオカミノカミ)も共に、殖産・灌漑・桑蚕の生業を守護する神で、その神徳(いわゆる、御利益です)は明らかで、生活に必要なあらゆる物資はみな、その神徳によるものだと言われています。
 多くの人智では計り知れない神異からも、大山の霊験あらたかぶりを窺い知ることができます。境内外の摂末社は20有余にのぼり、神徳は高く、神蹟も数多く存在します。

御祭神は湯殿山神社と同じ大山祇神(オオヤマツミノカミ)。
「ワダツミ」が海の神様だから、「ヤマツミ」というのは山の神様ですね。

そういえば、3つ目に見た出羽三山塔の右面に
「山神」と読める文字が刻まれていました。

大山も「桑蚕」を守護する神様としても信仰されていたのは
横根稲荷もそうでしたね。

「ご由緒」は以下のように書かれています(一部抜粋)。
 大山阿夫利神社は、大山の山嶺に三社があり、本社は大山祗大神(オオヤマツミノカミ)を祀り、摂社奥社に大雷神(オオイカツチノカミ)が、前社に高オカミノ神(タカオカミノカミ)が祀られています。
 摂社の両社は、古くは大天狗・小天狗と言われていました。
 底津磐根(ソコツイワネ 地の底です)に鎮座して、高天原(タカマガハラ 天上の神々の国のこと)に千木高知り座して天下の神蹟と言われているのが、両部時代より大山石尊大権現(オオヤマセキソンダイゴンゲン)と称せられた、本社の御霊体であり祭神です。
(略)
 古来より大山は山嶽神道の根源地であり、別名に雨降山、古名を大福山と呼ばれていました。

「両部時代」の「両部」は「両部神道」のことでしょうか。
両部神道(りょうぶしんとう)
「真言宗の立場からなされた神道解釈に基づく神仏習合思想。真言密教で説く胎蔵界・金剛界の両部をもって、日本の神と神、神と仏の関係を位置づけたもの。その萌芽は早くにみられるが、鎌倉時代に理論化され、後世多くの神道説を生み出した。両部。両部習合神道。神道習合教。真言神道。」(大辞林より)


「古来よりたびたび神意が現れ、天狗の来住する神山」であることと関係あるのか
大山はUFOが目撃されるミステリースポットとしても有名なようです。
遠くから見ると大山の山頂が三角に見えるのは自然ピラミッドのようにも思えるし。

出羽三山のことを調べていて
いろんなサイトに掲載されている山々の写真を見たのですが
東北の山々には頂上が三角になってる山が多いように思いました。

また、月山から撮った写真の中に栗駒山を撮ったものがあり、
平面の地図からは想像できない眺めで、山脈が向き合ってるようなすばらしい景色でした。
地上は険しい山々で分断されているのに
山の上では神々が隣近所でおしゃべりできそうな、そんな感じ。

栗駒山からは鳥海山、朝日岳、早池峰山、蔵王山なども見渡せて
東北のおへそのような山であることも今回初めて知りました。
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