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人類の系図 [雑記]

DNAから「日本人の歴史」を研究している
国立科学博物館の篠田謙一さん。
NHKの「爆笑問題のニッポンの教養」で
この先生の「分子人類学」の話をきいて
人類の未来がとても明るいものに思えました。

唾液などから調べられるミトコンドリアDNAからは
母から子へと受け継がれる遺伝子の分析が可能で、
突然変異の跡(4つの塩基の違い)を調べて分類することで
アフリカを発祥とする全人類の系図がつくれるそうです。

その系図からは「人類の歴史をたどると国も民族もない」
ということがわかるというのです。

日本人は単一民族のようにいわれますが、
実際の縄文人のルーツは考えられていたよりもずっと広く
東アジア全域に渡るもので、本当に多くの地域の血が入っているそうです。
(東南アジアから沖縄、朝鮮半島から、樺太から、が主な3つのルート)

つい先日、別の科学番組でもこの話が取り上げられていて
番組の出演者4人とアンデスで発掘されたミイラのDNAを分析した結果、
出演者のうちの1人が遺伝的にアンデスのミイラとかなり近いグループであると判明。
同じ日本人である3人との方が遺伝的な距離は遠いということでした。
その他の3人もそれぞれ遺伝的な距離は近いわけでなく
別々のグループに分類されていました。

祖先を500年前までさかのぼると
それぞれの人に100万人以上の「ご先祖様」がいる計算になり、
そこにはDNAをいくら分析したところで、「国」も「民族」も出てこない(!)そうです。

「民族」「国」などというものが幻想にすぎないことを
私たちのDNAが自ら明らかにしているのです。

この「分子人類学」の研究は現在かなり進んでいて
これからは考古学など他の分野などとも連携して
総合的に研究を進めていこうという動きになっているそうです。
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